鈴豆そうさく日記

自作イラストやドールドレスの紹介、日々の片付けや独り言などゆるゆる綴っていきたいです。

「初夏の妖精」オリジナルアナログイラスト:「風と木の詩」「いばらの涙」

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こんにちは、鈴豆です。

「初夏の妖精」オリジナルアナログイラストです。

使用画材:透明水彩不透明水彩・カラーインク・ラッカースプレー(背景・表面下部)

白目が無くってちょっと怖い・・・ですが、

布を巻いてるだけ?な謎衣装のファンタジーイラストはやっぱり好きです。

ツヤツヤの髪がやはり好きですが、淡い色合いの髪も好きです。

風と木の

 黒目がちのキャラと言えば・・・このお方でしょう!

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 武宮恵子先生「風と木の詩」より、アリオーナ・ロスマリネ

文庫で揃えたから、コミックス(飛び飛び)は処分しちゃったんですが、カバーだけ保存してありました。どうしても、コミックス版では廃刊になっていて揃えられなかったのと、収納スペース的に、文庫版に・・・。文庫版だとやはり小さすぎて、ちょっと辛いです。漫画原稿ってB4なのに縮小しすぎだ~~~~!!!

・・・カラー絵の方はちょっと大人っぽく凛々しい感じで、白目もありますけど、

作中ではかなり黒目オンリーなお方です。アニメでは怖いくらい黒目オンリー。

ん?まさか、この作品を知らない乙女の皆様いらっしゃいますか?

けしからーん、後で職員室へいらっしゃい( `ー´)ノ!!

BLの金字塔ですよ~~~~!!!乙女のたしなみですから!!!!!

アリオーナ・ロスマリネは、流れるような見事な金髪の、

一見女性にしか見えない超美少年ですが、れっきとした男性です。

実の所私はロスマリネがこの作品中一番好きなキャラで

RPGの主人公に彼の名前を入れたりしてました(;^ω^)。

あ、ロスマリネが好きだから、妖精の絵が黒目になったとかそういう事ではないです、結果的にそうなってしまっただけです;;

BL漫画の金字塔ではありますが、よくよく考えたら、本当に「男性オンリー」なキャラはいないような・・・、みんな、実はストレートです(彫刻家ボナールは真正の美少年愛好家なようでしたが、登場時はとんでもない変態おやじなのに、最終的に良い奴になっている・・・、

だが残念ながらこいつには萌えない、おまけに過去にはロスマリネにも手を出しかけたことが・・・「いや、あまりにもお美しかったものだから」と。

芸術品に勝手に手を触れてはいかん、芸術家だろオマエ)。

ロスマリネも、少年愛志向は無いですし。終盤に、セルジュに「きみが好き・・・だからだろう」という発言も、あくまでセルジュの「人間性」が好きという事だと思います。

何と言っても全寮制男子校ですから、夢の世界です(腐女子的に)。おまけに1800年代、フランスが舞台ですので、読者としては憧れのファンタジー世界です。

ジルベールも、学生(おまけに先生まで!!)からは、あくまでも「女の子」の代わりとして扱われている感じですし、身売りの見返りがレポートや宿題程度なんて、ちょっと・・・(お金を渡されていることもありますが、ジルベールは超お坊ちゃまなので意味ないと言えば意味ないし、またそういう問題ではないですし、ジルベールにはジルベールの目論見や意思があるようです)。

そして、キャラのみんなが深い心の闇や傷を負って生きています。

ロスマリネも、序盤は「王子」と呼ばれ、学院内で絶大な権力を持った「総監」の地位にあり(現代もので「生徒会長」の権力が強すぎると、いやいやいや、生徒にそんな権力ないだろう、と突っ込んでしまいますが、この時代の、フランスの名門校だと、実際どうだったんでしょう?)、

尊大な人間なように描かれていますが、壮絶なトラウマと闘いながら生き、実のところはオーギュストの支配から逃れられずにいましたが、主人公セルジュの強さやロスマリネとはまた違う、謙虚な高潔さに感銘し、主人公の良き理解者となっていきます。

とにかく人間描写力が凄い。

彼の友人、ジュールからロスマリネへの憎しみと怒りと憧れの混ざった、複雑な愛、オーギュからジルベールへの退廃的かつ支配的、狂気的な愛

(というか完全に性的虐待なんですけど・・・完全に洗脳だし・・・??間違いなく犯罪です。

そしてオーギュスト・ボウ、なにこの色気・・・。ロスマリネとは対照的な三白眼。

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この作品の黒幕的存在ですが、彼もまた壮絶な過去を持っています。実は2番目に好きなキャラで、とんでもない悪い奴ですし、というか完全に犯罪だし、ロスマリネのトラウマの元凶ではありますが、マンガで、BL、つまり女子にしたらファンタジーの世界だから、というのがやはり大きいんですね、

背徳的な美というか、魅惑の悪役というか・・・、もう、ロスマリネがオーギュに髪をつかまれて、倒れこみながら助けを呼ぶシーンとか、今読んでもドッキドキしてしまいます。

普段強気なキャラが、思わぬ弱みを見せるこのギャップ萌え?たまりません。

ついでに、オーギュも思わぬ弱みを見せるシーン、あるんですよね。

キャ~( *´艸`)!!

ロスマリネやジルベールが女の子だったら・・・、当時の少女マンガではとんでもないことになりますので。

BLものにしたのは、読者様への配慮かと。

そして私の「おかっぱ男子好き」もルーツはここかも・・・、ショタかと思ったけど、おじさんでもイケメンならOK(*_*;!!

35歳は今や全然おじさんではないですが、当時の少女漫画界の中ではりっぱにおじさんかと思われ・・・(+o+))。

愛とは必ずしも、純粋で一途なだけのものでもないというのが、痛いほど突き刺さります。

だからこそ、セルジュからジルベールへの、無償の、一途で純粋な愛が、強烈に印象に残るのですね。

竹宮先生、連載時30歳になるかならないか位ですよ。凄いなぁ・・・、ただただ感服です。

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そして、このめくるめく美少年闘争?には全く関与していない

パスカル」(お世辞にも美少年ではない)もかなり好きなキャラです(一歩引いたところから、人間観察をするのが趣味で、時折主人公に重要なアドバイスをしたり、ちょっとした一言が、主人公を後押ししたりもします)。

彼は「首席でなければ進級しない」という信念をもって、成績はトップクラスでありながら、何度も留年しています(その間の学費は・・・とかは思っちゃいますけど、家族のエピソードも出てきます)。

 彼は科学に傾倒していて、すでに死語であるラテン語に重きを置く従来の教育方針に疑問を持っています。

だからといって、「ラテン語なんて語勉強しな~い!」ではなく、他生徒が聞き取れない早口で正確にラテン語で校長に対抗。激怒され、講義室から退場処分。

しっかりと学んだうえで、「自分には不要」だと言っているのですから説得力があります。

ラテン語の要不要は解りません、今でもバチカンの聖職者なら必須のようですし、多分。

彼もまた「支配からの解放」を目指して、一見飄々と見えながらも、悩みながら、もがきながら、家族を愛しながら、懸命に生きている印象。そして

「支配からの解放」が作中一貫したテーマのように感じます。

www.youtube.com

ライブ音源ですが・・・、公式PVは見つけられませんでした(泣)。

ラルクの「いばらの涙」この作品にめちゃくちゃ合う・・・。最終巻とか特に・・・。

「天が舞い降りて悪戯に楽しむのか」「殺せない そのゆがんだ愛」

など、歌詞も曲調も泣きそうなくらい合っています(※個人的感想です)。

とにかく好きなキャラ、名言、名エピソードが多すぎる超名作です。

今回は異様に長くなってしまいました。軽く語ったつもりなのに。

お読みくださいまして、有難うございました!!